収容所

アウシュビッツの本を読んだ。

マイナスな本はあまり好きではないのだけど、読んでみた。

人間の心の闇は深い。心の光もまばゆい。
人は、環境しだいで、どんなものにでもなれる、というのが身にしみた。

自分は収容所では、きっと生き残れないと思う。
すぐに、死んでいくだろう。

我慢することができないから。

精神的に弱いから。

でも、この１００年以内に実際に起こったこと。
この先、自分の身に起こることだってあるかもしれない。

歴史は、いろんなことを教えてくれるけど、
人間のあらゆる面を、そのストーリーの中に残してくれている。

自分はこれまで、どんな生を送ってきたのだろう。
これから、どんな生を生きて行くことになるんだろう。

何度生まれ変わってきたんだろう。
これから、いったい何度、何に生まれ変わるんだろう。

悲惨な死に方をしたこともあったんだろうか。
誰かを守るために、死んだこともあったのかな。

これからまた、何度もこの生きる苦悩を、味わうのだろうか。

わからない。

でも、この問いは、ここ何年か、ずっとスパイラルに
自分の中で、答えを探してる。

今、自分はすごく恵まれている。
たぶん、過去によっぽどいいことしたんだろう、と思う。

でも、未来を思うとなんだか、不安。

未来のことを思い煩うな、というのは釈尊の言葉だけど、
どうも、考えざるを得ない時もあるようだ。

結局、この問いを突き詰めると、カルマを浄化しなきゃ、とか、
そういう答えになるんだろうな・・・と思う。

良い種をたくさんまこう。人の笑顔の為に尽くそう。って・・・。

ともあれ、収容所に入れられても、普通に生きてても、
祈りをささげる対象（神や仏や精霊）とか

守ってくれたり、心を支えてくれる存在を持っているのは、
本当に、幸せなことだと思う。

もっていない人には多分、永遠に理解できない安心感。

ときどきお賽銭もって、お参りに出かける昔のお年寄り。
願わくば、自分もそんな人間であれますように。